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今日も、いただいた質問を通じて
物件選定においての重要なポイントを
書いていきます。
今回は、
具体的な物件事例付きです。
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<物件事例>
・販売価格 :1800万円
・表面利回り:6.07%(空室、想定)
・有楽町線千川駅 徒歩5分
・専有面積 :22.94㎡
・築11年、RCマンション(7階建て7階)
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さあ、
この物件は安いのでしょうか?
それとも、高いのでしょうか?
ざっと見で、
都内のメトロ沿線で徒歩5分、
利回り6%超えであれば、
それほど悪くないように見えます。
しかし、ここで大事なポイントとして、
「表面利回りをうのみにしてはいけません」
この事例でのポイントを3つあげます。
◆1.相場家賃と比べて高いか、安いか◆
これは非常に重要なので、
『絶対に』確認する必要があります。
今回の物件は、
物件価格に利回りをかけると
賃料が算出できますが、
「91.050円/月(想定)」
となります。
ある程度目線がある方は
気づいたかもしれません。
はい!
想定家賃が高いです!
空室の場合、このように、
想定家賃を高く見積もることで
無理やり利回りを高く出している物件が
少なくありません。
ですので、こういった物件には
引っかからないよう注意が必要です。
さらに、
仮に入居中の場合でも、
(実賃料ベースでの利回り)
長期間入居していて現在の相場よりも
賃料が高くなっているケースもあります。
そうなると、現入居者が退去して
次の入居者を募集する際には
基本的には賃料がかなり下がります。
このため、物件購入の際に、
「現状の相場賃料に引き直して
利回りも再計算する」
というのは必須です!
<相場賃料の調べ方>
スーモ、ホームズなどの賃貸物件サイトで、
購入対象の物件と同様の条件の物件を調べることで
賃料相場が把握できます。
◆2.管理費、修繕積立金を確認する◆
「管理費」「修繕積立金」
の確認も重要です。
この二つは買主(オーナー)にとっては
コスト以外の何物でもありません。
今回の物件では、
月の想定家賃91,050円、
管理費が18,305円となっており、
家賃の20%も削られることになります。
そうなると結果的に収支を圧迫し、
収益性が大きく下がります。
基本的には、
シングルタイプの物件であれば
10,000円程度が上限の目安になります。
(小さすぎても良いというわけでは
ありませんが。)
◆3.エリアの今後の動向の確認◆
購入対象のエリアの
今後の動向も確認しましょう。
もちろん全体の相場の中での
浮き沈みはありますが、
都市開発によって地域ごとの
確認方法は、主に以下の二つです。
①インターネット調査+マスタープラン(都市計画)
②地元業者へのヒアリング 【音声あり】
都市開発が進むと
地価や物件価格が上がり、
将来的なキャピタルゲインが
得やすくなります。
その際には、
インターネットで
都市の開発プランを調べたり、
各自治体のマスタープランを
見ることで情報が得られます。
特に、地方都市の場合は
コンパクトシティ化(商圏の集中)
が進んでいるので、
これを外れた地域に物件を購入することは
非常にリスクが高くなります。
また、ネット情報だけでは
調べきれない情報については、
地元の不動産業者に聞くのが
一番手っ取り早く確度の高い方法です。
ちなみに、
今回の物件は家賃相場と比較して
5,000~10,000円高い設定になっています。
仮に、賃料が10,000円低く見積もると
利回りは「5.4%」まで落ちてしまい、
かなり割高な物件となります。
このように、
物件購入時点においては、
1.相場との比較
2.管理費、修繕積立金の確認
3.エリアの動向の確認
は基本的な確認事項ですので、
ぜひもれなく行うようにしましょう。